特集

特集TOP / 睡眠への影響 - 夜も明るい生活では、メタボになる!?

夜も明るい生活では、メタボになる!?

2010年10月の米国アカデミー紀要において、オハイオ州立大学の研究グループは、「夜明るい環境で過ごすと太りやすくなる」という非常に興味深い研究結果を発表している。

ま た、米国ソーク研究所の羽鳥恵氏らは、高脂肪食がひき起こす肥満やメタボリックシンドロームは、高脂肪食そのものによるものなのか、それとも、サーカディ アンリズムの乱れによるものなのか?という点に疑問を持ち、夜の時間帯に限り高脂肪食を摂取できるような環境にマウスをおいてみたところ、高脂肪食を一日 じゅう自由に摂取できるマウスと同じ程度の食事およびカロリーを摂取していたにもかかわらず、サーカディアンリズムの乱れがなく、肥満、高インスリン血 症、肝脂肪の変性、炎症などにおいて、通常食をあたえたマウスと同じ程度にまで緩和し、運動能力も向上していた。

つまり、食事の時間を制 限するだけで、高カロリー・高脂肪食を食べていても、体脂肪や血中コレステロールが下がり、運動能力まで上がって健康になることがわかったのだ。実際に実 験後のマウスを見ると、自由な時間に食べていたマウスは明らかに身体にたっぷりと脂肪を蓄えたメタボ体型になっているのに、食事の時間を制限したマウスは ウエストのあたりにムダな脂肪がなく、すっきりスマートな体型をしている。

つまり、夜はできるだけ暗い環境で過ごし、サーカディアンリズムに沿って決まった時間に規則正しく食事をしていれば、たとえ高脂肪・高カロリー食を食べていてもメタボリックシンドロームを予防でき、運動能力まで上がって健康を維持できる可能性が高いと考えられる。

Page top
(c) 2012 Blue Light Society All Rights Reserved.