太陽から降り注がれる光エネルギーを受けて生きてきた私たちにとって、光は生きるエネルギーのもとです。朝の光を浴びたり、青空を見ると何となく晴れやかで気分になり、曇った空を見るとなんとなく憂うつな気分になる、といった心の変動も、太古から私たちの脳に刻まれてきた生体反応のひとつと言えるでしょう。特にブルーライトのような明るく強い光のシグナルは、網膜から脳へとダイレクトに届けられ、アドレナリンはセロトニン、コルチゾールといった心の状態に影響するさまざまなホルモンを刺激します。
また、血糖値が下がるとイライラしたり、落ち込んだりすることはよく知られていますが、サーカディアンリズムによる体調の変化も、心に大きな影響を与えます。
白内障により水晶体が濁り、ブルーライトが透過しづらくなった人や、夜型の生活を送る人に、睡眠障害をともなうイライラやうつ症状などが多く見られる一方で、LEDを設置した首都圏の駅ホームでは、自殺者が平均80%以上も低下するといった研究データも報告されています。
家庭でも、職場でも、そして公共の場や商業施設でも、LEDを使用する場所やタイミングを考慮して環境を整えることが、今後ますます求められていくでしょう。