長時間にわたるVDT作業が、眼精疲労やドライアイを招くことはよく知られています。こうしたVDT症候群(テクノストレス)は、姿勢の悪さやストレス、瞬きの回数が減少して目が乾燥しやすくなることなどが原因とされてきました。しかし、最近ではディスプレイから発せられるにブルーライトこそ、目の疲れの大きな要因になっていることがわかってきました。
ブルーライトは目は波長が短いため散乱しやすい性質を持っています。これが眩しさやチラつきなどの原因になり、その分、脳はピント合わせに苦労します。また、ブルーライトは他の光よりもエネルギーが強いため、瞳孔を縮めようとして目の筋肉も酷使され、眼の疲れや肩・首の凝りなどに影響します。
LEDは460nmの波長を持つブルーライトを主な光源としています。そのため、LEDディスプレイの普及により、VDT作業による眼精疲労のリスクは高まってきました。長時間の使用を控える、ディスプレイの輝度・コントラスト設定を調節する、ブルーライトをカットするフィルターやメガネを使用するといった工夫をすることが望ましいでしょう。
目の疲れに関する論文
Effect of Blue Light-Reducing Eye Glasses on Critical Flicker Frequency.
Ide, Takeshi MD, PhD; Toda, Ikuko MD; Miki, Emiko MD; Tsubota, Kazuo MD